The Notwist / News from Planet Zombie

Genre: Alt RockElectronic PopArtist: The Notwist

(ここに感想を書きます)

(Haru)

Influences

Neil Young / The Monks / The Beatles / Neutral Milk Hotel(いずれも本人の発言から)

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Release Info

  • Year2026
  • LabelMorr Music
  • FormatLP

SS Report

概要

ドイツのバンド、The Notwist のアルバムです。2026年3月13日に Morr Music からリリースされました。前作『Vertigo Days』(2021年)から5年ぶりで、全11曲です。LP(黒盤とクリア・オレンジの限定盤)と CD で発売されました。

中心のメンバーは Markus Acher、Micha Acher、Cico Beck の3人です。今作は、Theresa Loibl、Max Punktezahl、Karl Ivar Refseth、Andi Haberl を加えた、ライブと同じ拡大編成で録音されています。

制作

録音は、ミュンヘンの非営利のアートと音楽のスペース「Import Export」で、1週間かけて行われました。数日リハーサルをしたあと、バンド全員でほぼ一発録りしています。拡大編成のままスタジオで一緒に録ったのは、1995年の『12』以来だそうです。

曲は中心の3人が一緒に書き、全員でアレンジしました。ゲストに、Enid Valu(ボーカル)、Haruka Yoshizawa(大正琴、ハーモニウム)、Tianping Christoph Xiao(クラリネット)、Mathias Götz(トロンボーン)が参加しています。プロデューサーとミックスの担当者は確認できませんでした。

カバーが2曲入っています。Neil Young の「Red Sun」は、もともと Jette Steckel が演出した舞台のために作ったアレンジです。もう1曲は、Lovers の「How the Story Ends」です。

前作『Vertigo Days』は、コロナ禍にリモートで作られた作品でした。

シングル・代表曲

  • X-Ray(2025年11月。アルバムの発表と同時に公開)
  • How the Story Ends(2026年1月。Lovers のカバー)
  • Projectors(2026年2月。Enid Valu が参加)
  • Teeth(1曲目)/ Snow / Propeller / Red Sun(レビューで挙がる曲)

本人の発言

  • Markus Acher は、タイトルや一部の歌詞は B級映画やホラー映画への言及だと話しています。今の世界が、まるで出来の悪い非現実的な B級映画のようだからだそうです。(BrooklynVegan、2025年)
  • Markus は、このアルバムは自分の人生が挟まれている「二つの極」を表そうとしたものだと語っています。今の政治への怒りがある一方で、いつも希望もある、ということです。John Carpenter のような古い B級映画に惹かれていて、ゾンビや怪物が出てくるそうです。聴く人には「あなたはひとりじゃない」と伝えたい、とも話しています。(The Tonearm、2026年)
  • Markus は、また孤立したスタジオに入ることはしたくなかったそうです。『Vertigo Days』をリモートで作ったことで、一緒に演奏する大切さを痛感したと話しています。切り貼りを減らし、演奏したものがそのままレコードになった、制約は創造性にとって良いものだ、とも語っています。(The Tonearm、2026年)
  • Markus は、自分は大の Neil Young ファンだと話しています。「How the Story Ends」は、関係が終わって何も残っていない地点を描いた曲で、ロマンティックな Neil Young のカバーと対になるように置いたそうです。(The Tonearm、KLOF Mag、2026年)
  • Markus は、よく行くミュンヘンの川について、昔からそこにあって、自分たちがいなくなったあとも流れ続けることが心を落ち着かせてくれる、と話しています。(Spill Magazine、2025年)
  • 「Projectors」は、フォークとカントリーに影響を受けた曲だそうです。歌詞は、映画『ブレードランナー』の Rutger Hauer が歌うかのように書いた、と説明しています。テーマは、困難な時期をどう乗り越えるかです。(Stereogum、2026年)
  • Markus は、テーマは希望だと話しています。世界はとても荒涼としていて、同時に不条理でもある。それを写実ではなく、イメージや連想で描いたそうです。「建物の中か外に閉じ込められる」というイメージが、アルバム全体に繰り返し出てくるとも語っています。(taz、2026年)
  • Micha Acher は、60年代風のビートは The Monks から着想したと話しています。The Beatles や、Neutral Milk Hotel『In the Aeroplane Over the Sea』も手本になったそうです。Cico Beck は、ギターに焦点を当てる計画だったと話しています。(taz、2026年)
  • Markus は、世界は燃えているが、だからこそ人は身を寄せ合う、と話しています。結局はいくつかのフォークソングにすぎない、とも語っています。Cico Beck は、共同体であることが自分たちの仕事の核心だと話しています。(der Freitag、2026年)

評価

  • FLOOD(A.D. Amorosi、2026年):よりフォーク寄りで、ブラスの多い The Notwist になったとしています。メランコリックなのに祝祭的に響き、拡大編成が「幸せな不完全さ」を生んだと評しています。留保は、同じバンドかと戸惑うほど音が変わっている点です。
  • der Freitag(Thaddeus Herrmann、2026年):35年のキャリアで最良の作品のひとつとしています。怒りや説教くささがなく、希望を差し出していると評し、Markus の壊れそうな声を称えています。
  • KLOF Mag(Thomas Blake、2026年):近作より主題が直接的で、不安と希望の釣り合いが取れているとしています。「Who We Used to Be」と「Like This River」に、ソングライターとしての成長を見ています。
  • Beats Per Minute(Ljubinko Zivkovic、2026年):急な変化ではなく、これまでのやり方をまとめた、キャリアを振り返るような作品としています。電子音は控えめになり、ブラス入りのインディーロックの勢いがあると書いています。
  • Ink 19(Peter Lindblad、2026年):『Neon Golden』以来の復調としています。神経質なギターの曲と、クラリネットやピアノの入った内省的なフォークの曲の対比を評価しています。留保は、1曲目の不協和音が落ち着かないことと、カバー曲のほうが目立つ面があることです。
  • IN München(Gerald Huber、2026年):今月の1枚に選んでいます。ゾンビだらけの終末的な世界を、幻滅しつつも希望とともに描いた作品と評しています。
  • festivalinfo.nl(Martin J. Floré、2026年):唯一の辛口の評です。音は磨かれているのに角が取れすぎていて、聴き手に忍耐を求めるわりに見返りが少ない、としています。職人性と美しい音像は認めています。

出典

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