(ここに感想を書きます)
(Haru)
Influences
The Smiths / The Cure / Cocteau Twins / Kate Bush(いずれも本人の発言やカバーから)
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Release Info
- Year2010
- LabelCaptured Tracks
- FormatLP
SS Report
概要
Jack Tatum のプロジェクト、Wild Nothing の1作目のアルバムです。2010年5月25日に Captured Tracks からリリースされました。全12曲、約43分です。
当時の Tatum は21歳で、バージニア州ブラックスバーグの大学生でした。
制作
ブラックスバーグの自分の部屋で、Tatum がひとりで録音しました。すべてのパートを自分で演奏していて、共作者はいません。
Tatum によると、曲を書いたら数日のうちに録音する、という繰り返しだったそうです。デモと完成版の区別がなく、途中の別バージョンは残っていません。
Captured Tracks との出会いについては、Myspace に上げた初期の曲をレーベルの主宰者が見つけ、向こうから声をかけてきたと Tatum が話しています。Kate Bush「Cloudbusting」のカバーが話題になったことがきっかけ、とする資料もあります。
「Chinatown」には、1960年代のフレンチポップのサンプルが使われています。ジャケットは、Flickr で見つけた写真家 Joanne Ratkowsky の二重露光の写真です。
シングル・代表曲
- Summer Holiday(2009年、最初のシングル)
- Chinatown(アルバムを代表する曲として、レビューでよく挙がります)
- Live in Dreams(冒頭の曲)
- Bored Games / My Angel Lonely / Our Composition Book(レビューでよく挙がる曲)
本人の発言
- Jack Tatum はアルバムの前、このプロジェクトは、古いシューゲイズやドリームポップ、80年代のイギリスのバンドに強い結びつきを感じたことから始まった、と話していました。(RVA Magazine、2009年)
- Tatum は、このアルバムは半分楽観的で、半分悲観的だと話しています。自分のものの見方がそのまま出ているそうです。(Drowned in Sound、2010年)
- 影響源として、80年代のイギリスのインディーポップ、とくに The Smiths と The Cure を挙げています。The Stone Roses とよく比べられるが、深く聴き込んではいないそうです。(Drowned in Sound、2010年)
- Tatum は、15〜16歳からひとりで録音してきたので、すべてを自分の部屋でひとりで作るのは自然だったと話しています。とても個人的なもので、自分のためのもの以上には考えていなかったそうです。年間ベストにたくさん入ったことには驚いた、とも語っています。(Phoenix New Times)
- Tatum は The Smiths や Cocteau Twins の名前を挙げつつ、自分の音楽は根本的にポップだと考えているそうです。(Webcuts、2012年)
- Tatum は、このアルバムの前にはまともにバンドをやったことがなかったと話しています。自分の部屋で作った曲を大きな観客の前で演奏するのは奇妙で、慣れるまで何度もツアーが必要だったそうです。(themusic.com.au、2012年)
- 10周年盤に寄せて Tatum は、録音の過程の記憶はもう霞んでいて、自分の作品なのに夢のように感じると書いています。若い自分を記録した、あの時期のスナップショットだそうです。(Captured Tracks、2020年)
- Tatum は、このレコードが存在すること自体が奇跡のようなものだと話しています。11曲たまったところでレーベルに送ったそうで、全体に行き当たりばったりだったと振り返っています。(Dallas Observer)
評価
- Pitchfork(Ian Cohen、2010年):安易なジャンルの習作ではなく、正直で個人的な表現として響く、という趣旨の評でした。(Wikipedia 経由で確認)
- PopMatters(2010年):80〜90年代のイギリスのオルタナに大きく頼りつつ、要素を組み替えて独自のものにしている、としています。留保は、「Drifter」と表題曲では、創意より模倣に寄っている点です。
- Beats Per Minute(James Edmund Porter、2010年):シューゲイズやドリームポップへの優れたオマージュとしています。留保として、先達の再現に満足していて、ジャンルを前に進めてはいないと書いています。
- The Line of Best Fit(Jen Long、2010年):白昼夢のような夏のアルバムとしています。曲ごとに音作りが違い、意外なほど多彩だと評しています。
- Atlanta Music Guide(Al Kaufman、2011年):New Order、Joy Division、Cocteau Twins の美学が全編に通っている、としています。影響を隠さないが、まとまりがあり個人的に聞こえると評しています。
- AllMusic:静かな絶望のムードの作り方が完璧に調整されている、という評です。(Album of the Year の抜粋で確認)
- 年間ベスト(2010年):The Line of Best Fit、Stereogum、Pitchfork など、多くの媒体の年間リストに入りました。(集計サイト経由で確認)
- Pitchfork(2018年):ドリームポップの名盤30枚を選ぶ企画に入っています。(Wikipedia 経由で確認)



